社長からの手紙
♪ 花は咲く・・わたしは何を残しただろう ♪2013/10/1
この手紙を書いている本日(9/12)は、これから「社内安全大会」を催します。昨日(9/11)は、東日本大震災発生からちょうど2年半経過の節目でもありました。 先週、福岡県ビルメンテナンス協会青年部有志を募り、被災地の復旧支援ボランティア活動に行ってきました。岩手県釜石市立の鵜住居小学校と東中学校の仮設校舎の清掃奉仕で汗を流して来ました。これらの小中学校は、震災時に“津波てんでんこ”で生徒全員が無事生還するという奇跡を生んだ学校です。“津波てんでんこ”とは、古老の言い伝えで津波来襲の時には、家族が共倒れしないよう自分は単身でもとにかく高台へ避難せよという教えです。鵜住居小学校では、長年にわたりこの教訓を生徒に指導教育してきました。そのお陰で津波来襲時に生徒たちは自主判断で避難を始めます。隣接の東中学校の生徒と助け合いながら指定避難場所の老人ホームへ向います。生徒たちの研ぎ澄まされた危機感覚は、この避難所も危険だと判断し、老人たちを伴いさらに高所へと避難します。学校や老人ホームが津波に呑み込まれ崩壊したのは、全員避難完了の直後のことでした。 一方、宮城県石巻の北上川上流にある大川小学校では全員集合点呼と統一避難行動の検討に時間を費やしてしまい、ついには集団で遡上して来た津波の濁流に呑み込まれました。生徒・教員87名が犠牲になりましたが、まだ遺体が発見されていない児童も多く残されているということです。 私たちは、この福岡の仕事場でこのような大災害に遭うはずがないと油断してはいないでしょうか? 昨今の異常気象による都市ゲリラ豪雨や巨大竜巻の発生は、街中であっても命の危険に晒されることが起りうることを告げています。私たちが就業するビル地下街に濁流が押し寄せてきたときのことを臨場感をもって想像してみましょう。鵜住居小学校と大川小学校の教訓を自分の掌で一度揉んでみましょう。