社長からの手紙
ありがとうのタスキ渡し2013/04/13
今年の新年度幕開けは、桜を名残り惜しみながらのものとなりました。ソメイヨシノの寿命は60年と聞いていますが、その間にもどれだけ多くの人々のそれぞれの春を見守って咲くのでしょうか。 私たち朝日ビルメンもずいぶんと永く仕事を営んできました。創業時の63年前と何が変わったのだろうかとふと考えることがあります。きっと気付かないうちに少しずつ、でも大きく変わったのかもしれません。それでも尚、大切なことは何も変わってないと思ったりもします。 何を変えたかったのか。何を変わらずに守りたかったのか。・・・食うだけの仕事から働き甲斐のある仕事へと、繰り返しだけの仕事から意味ある経験としての仕事へと、他に勝つための仕事から共に生きるための仕事へと。 新聞の投稿欄に障害児をもつあるお母さんの寄稿文がありました。・・この子は一生、他人様の世話になって生きていかなければならない。いつもいつも他人様に“感謝”しながら暮らしていかなければならない。そう思うと二人でこの世から「さよなら」しようと思いつめることもしばしばありました。しかし今、理解ある方々のお蔭さまでこの子は成長し仕事に就くことができました。おそらく仕事場では、辛いことの方が多いのでしょうが泣き言は一切言いません。そしてある日、お客さまに「ありがとう!」と感謝された時、この子の生まれて始めての心からの笑顔を見ることができました。生きててよかった。いや生きていかなければならないと思いました。・・ 60年前、仕事は確かに今より厳しかったと思います。しかし仕事の中に人生があったような気がします。そして60年の長き時が流れ、いま仕事の中に人生を見出すことがとても困難な時代を迎えました。朝日ビルメンの仕事がその人の人生であれ!と強く心に念じる卯の花の月です。