社長からの手紙
紫陽花の咲くころに2023/06/1
薫風薫る五月のはずですが、今年は雨降りの日が続いたように感じます。藤の花の盛りにも出会えることが出来ませんでした。もうすぐ梅雨入り・・紫陽花の季節です。アジサイの咲く道端を歩くとき、不思議と私が幼かったころの清掃のおばさんたちとの思い出がよみがえります。あの頃、おばさんたちは子どもの私に何を渡してくれたのだろう・・それに気づいたのはずっと後の私が大人になってからのことです。
ある小さな家族の物語を聞きました・・お母さんと幼い姉弟の三人家族の母子家庭。幼い弟の不満は、衣服類がいつもお姉さんのお下がり品なことです・・僕も新品の服を着て学校に行きたいよ!
そして時は流れ、この弟は大人になってあの頃のあることに気付きました。そういえばお姉さんからのお下がりの雨具は、青い傘に黒いゴム長靴だった・・女の子だから赤色の雨傘や桃色の雨靴が欲しかったはずなのに?・・そう、お姉さんは自分のお下がりの雨具を弟に渡すとき男の子の弟が恥ずかしくないように男物の色合いのものを自分は使っていたのです・・きっと通学路に咲くアジサイの花の彩りを身にまとって。
そう、幼い私におばさんたちが渡してくれたものもきっと・・