社長からの手紙
雨ニモマケズ 風ニモマケズ 夏ノ暑サニモマケヌ 仕事魂2022/07/1
いよいよ梅雨入りです。草花たちにとっては命の恵みの雨ですが、ここ数年北部九州では甚大な豪雨災害に見舞われています。五十年に一度から、はたまた百年に一度の大規模水害だといわれる事象が、毎年起きるようになりました。今夏が安寧であることを祈らずにはいられません。
福岡都市部においては、平成11年いまから23年前の6月末未明の集中豪雨により御笠川が氾濫し、博多駅周辺が冠水し建物機能がマヒしてしまいました。駅東のビル(私が竣工清掃をした建物)では、地下階に濁流が浸水し惣菜弁当作りをしていた女性従業員が脱出できずに溺れてしまいました。博多駅地下鉄はもちろんのこと、周辺の建物も浸水被害に遭い、わたしたちビルメンもその復旧に不眠不休で当たりました。地下街に流入した汚泥の搬出とその消毒。大規模停電で生活水供給も途絶えた中でのトイレ清掃の保全。貯水槽の機能回復作業など、わたしたち朝日ビルメンの清掃・設備・警備等の従業員も一丸となり夜を徹して対応したことです。
このように水害危険都市の福岡ですが、平成のはじめ頃までは逆に“渇水都市”でした。昭和53年(44年前)の福岡大渇水では、ほぼ一年間の長期にわたる断水に陥り、建物清掃の命である“水”が無い状況で朝日ビルメンの先輩従業員はその衛生環境を苦境をものともせず守り抜いたのです。さらに平成6年(28年前)に起きた大渇水では、地下鉄車両の水洗作業をすることができず、車両基地清掃スタッフは乾いたタオルをさらに絞るように、肩の骨が抜けんばかりに地下鉄車両を磨き上げてくれました・・
福岡市地下鉄車両は世界で一番美しい電車に与えられる『ローレル賞』を獲得しました。
この永きにわたる“水”との闘いの歴史が“朝日ビルメンの仕事魂”を錬成してくれたことです。