社長からの手紙
鉄路有情 ~福岡市地下鉄開業40周年に寄せて~2021/10/1
福岡市地下鉄はこの夏、開業40周年を迎えました。朝日ビルメンは車両基地の電車清掃の業務をその開業の時より受託しています。
市内の工場内での吹き抜け作業は自然環境との過酷な闘いでもあります。酷暑無風時の蒸し暑さや厳寒の背振降ろしの寒風と対峙しながら車両基地従事者は“世界一キレイな電車”を40年の永きにわたって送り出してくれました。さらにコロナ禍のこの1年半は、感染防止の特別消毒作業も貫徹してもらっています。まさに市民の足(生活)の衛生と安全を縁の下で支えているのです。
本当にご苦労さまです。地下鉄車両基地事業所は朝日ビルメンの仕事の誇りです。
以前、このような話を聞いたことがあります。唐津から博多へ向かう地下鉄車内で中年の夫婦が携帯電話を握りしめひそひそとやり取りしています。明らかに焦りの表情が伺えます。そのような状況でいくつかの駅を過ぎる頃には、周りの乗客も夫婦のおかれている事情が察せられるようになりました・・どうやら福岡の病院に入院している夫の父親が危篤状態で臨終に間に合いそうにないこと。ただ今なら電話口で最期の言葉を掛けられそうなこと。しかし電車内での通話は禁じられているので夫は躊躇し苦悶している様子。その時、乗り合わせた乗客の誰ということもなく、夫婦へ携帯架電を勧める会話が起こったということです・・
これも世界一キレイな電車内の出来事です。