社長からの手紙
雨宿りのはがき一枚2021/09/1
今年のお盆はコロナ感染再拡大防止に加えて異例の大雨災害に見舞われました。コロナ禍であっても今年のお盆こそはずっと疎遠になっている人たちと会いたいと思っていた方も多いことでしょう・・みんな、もう一年半も辛抱しているのですから。特にミャンマーの実習生はその何倍も辛抱して仕事に就いてくれています。
もう三十年くらい前の話になりますが、福岡郵便局の一人の配達員のことを聞いたことがあります。ある家族が身内を亡くしました。つのる淋しさのあまり故人に宛てたはがきを投函しました。宛先はなんと平尾霊園のお墓です。きっと宛先不明で戻ってくると思っていましたがそのまま日々は流れ、そのことも忘れていました。そしてお盆の墓参りのとき、墓石の上にビニール袋が置いてあるのを見つけます。果たしてそのビニール袋の中には、忘れていた故人へのはがきが納められていたのです。
見も知らない郵便配達員さんがあの広い墓地の中から宛名のお墓を見つけ出し、丁寧に届けてくれていたのです。どのような職業や仕事であっても巡りめぐって結局は、“人と人との思いを結んでいくもの”なのかもしれませんね。
きょう、私たちは何人の人の思いを人知れず結んだことでしょう。