社長からの手紙
湯煙に 昭和の背中 薄もみじ(かねこ まこと)2016/11/1
わたしがこの業界に入ったばかりの若い頃、秋になり現場の事業所でお茶談笑しているとベテランおばさんが「お盆過ぎるとすぐに年の瀬が来るもんね」とよく言っていたのを覚えています。先日、姪浜車両基地の現場懇親会のとき、一番先輩のおばさんがやっぱり同じことを言ったので懐かしく思い出しました。(今秋の懇親旅行日程と市行事の地下鉄祭りが重なり、車両基地従業員は全員旅行に来れなくなりました) わたしも還暦を過ぎ、その言葉を実感できるようになりました。
懇親旅行の楽しみは、何と言っても温泉と紅葉狩りです。昭和のころは、全山紅葉を背景によく記念写真を撮っていましたが、いまは季節の流れがおかしくなったのか、綺麗な紅葉に巡り会わなくなりました。今秋旅行は、何度目かの山口湯田温泉に行ってきます。昭和時代に行ったとき、露天風呂に浸かり、名月を観ながら、工事班の大先輩が炭坑節を口ずさんでいたのを思い出します。先の大戦を生き残り、炭坑の地底から這い上がって朝日ビルメンを支えてくれたあの頃の先輩たちももうこの世にはいないことでしょう。