社長からの手紙
古き佳き道しるべに導かれて2010/12/1
毎年の繰言ですが、早くも師走を迎える時季になりましたね。いよいよ私たちの仕事の超繁忙期になります。みんな風邪引かずに元気に年末を乗り切りましょう。秋の懇親旅行へは留守番隊のみなさんのお蔭さまで楽しく行かせてもらいました。霧島温泉郷で宴会時に参加者へ伝えた社長挨拶の要約を採録します。 …バス車中のカラオケ大会で設備部の坂本君(現在大分事業所担当)が一番に歌ってくれました。実は、きょうの旅行日が大分事業所の退任する清掃のおばさんの送別会と重なってしまったそうです。そのおばさんの手の指は、長年の清掃作業の影響で曲がってしまったそうです。手術の傷跡もあります。そのおばさんのために坂本君は歌います。大河ドラマ坂本竜馬役の福山雅治の曲「道標(みちしるべ)」♪わたしはその手が好きです ただ毎日をまっすぐ生きて わたしたちを育て旅立たせてくれた あなたのその手が好きです~♪ 当社の若い技術員も清掃のおばさんの心情に寄り添ってくれるようになったのがなにより嬉しかったです。人吉付近のパーキングエリアで清掃のEさんから名物の蒸かし栗饅頭を頂きました。饅頭に舌鼓を打ちながら数日前に読んだ新聞の声の欄の記事を思い出しました。題は「小さな栗の木」・・若いころにお母さんを亡くした投稿者(女性)は父親に育てられた。大人になり仕事をするようになると家事も面倒になりがち。父は(娘のために)栗の木を庭に植えていた。やっと実がなり、父親は娘に言う「この栗で炊き込みご飯を炊いて一緒に食べよう!」娘は忙しさにかまけて「そんな面倒臭いこと、ようできん」と言い放つ。それから永い年月が経ちその娘ももうおばあちゃんになった。小さな栗の木に実がなるたびに父親に栗ご飯を食べさせてやらなかったことに胸の奥がチクリと痛む。いま幼い孫に曾じいちゃんの栗の実を炊き込んで食べさせている・・ 当社60周年を迎えた今年、先人の植えてくれた栗の木に想いを馳せます。この旅行はその栗の実を味わう旅路でもあると思ったことです。