社長からの手紙
古物磨き2015/02/1
お屠蘇気分も冷めやらぬうちにもう節分が来ますね。厄入りの人、厄明けの人などそれぞれの節目を迎えられることと思います。当社は本年、創業65周年の節目を迎えます。これも65年前の先輩からいまの皆さんへ綿々と紡がれてきた“固い絆の糸”のおかげさまです。1月31日(土曜)には「会社新年会」を盛大に催しましょう。そして65年間という永い歳月の流れに皆さんと想いを馳せたいと思います。 貧しい家庭の姉弟がいました。洋服も教科書もランドセルも弟はいつも姉の御下がりばかりです。僕だって新品のものが欲しいと胸の奥で不満を募らせていました。姉が中学生に上がるころ、弟はあることに気付きます。そういえばお姉さんの服や雨傘は青色ばっかり、女の子のくせにランドセルも赤ではなくて茶色。なんだか男の子みたい・・学校でいじめられないのかなぁ? 教材の名前だって苗字だけで下の名は空けてある。 もう皆さんはこの姉の思いやりが分かられたことと思います。家の家計では弟まで新品を買ってやれないだろう・・自分の御下がりが女の子みたいだったら、弟が惨めな思いをする。いじめられるかもしれない。それなら私が男の子の恰好で通して、弟に男物を譲っていこう。教科書だって、色鉛筆だってお古だと分からないよう弟の名前がフルネームで書けるようにしておこう・・。 私たちが65年前の先輩方から受け継いできたものは、この姉のお古のような、この世には二つとない温かなものであることを私は知っています。